「ねぇ、あの店員さん、めっちゃカッコよくない?」
「でしょう?♪実は私が今日ここに誘ったのは、あの人を見せたかったからなの♪」
「そうだったんだー!ありがとう!」
こっちを見ながら小声で耳打ちをしあう女の子。
聞こえてますよーって思いながらも、そ知らぬ顔をしてるけど、実はめっちゃうれしい!
だからね、今日みたいに、「街のイケメン店員さん」の取材を受けるのも、すっごくうれしい!
だって俺、キャーキャー言われるの、大好きなんだもん(笑)
まぁ、こうやって取材に来てくれるからご存知だと思いますけど(笑)、
俺は青山のカフェでバリスタとして働いてます。
そうそう、一応読者の方にお伝えしておきましょう(笑)。
バリスタっていうのは、カプチーノを頼むと、ミルクの泡のところに、
可愛い絵が描いてあることがあるでしょ?あの画を描くのが仕事。
コンクールとかもあって、日夜練習に励んでいます。
もちろん、それだけじゃなくて、サーブする仕事もしてるから、
技術職+接客業、って感じかな。
もともとはコツコツ努力することがあんまり得意じゃなくて、
だから仕事も、性分的に楽にこなせる接客業で、って思ってたの。
でも、ふとしたきっかけで始めたボクシングにはまったことで、
努力して技術を磨く喜びに目覚めちゃったら、何か「手に職」みたいなものもいいかな?と思って、
いろいろと調べて、はじめは実は、バーテンダーになろうと思ったの。
カッコいい感じがするでしょ。
でも考えてみたら、バーって基本、来るお客さん、男なんだよね(笑)。
渋い大人の男の人、っていうのもそりゃかっこよくて憧れるけど、
やっぱり女の子の方が目の保養にもなるし、がんばろう!って気になるじゃない(笑)。
で、女の子が来るお店で、接客と技術が活かせる仕事ってなんだろう?
って思って浮かんだのが、美容師とバリスタだったの。
美容師っていうのは、かなりクリエイティブでいいなぁ!って思ったんだけど、
腱鞘炎になるくらい腕を使うって聞いたら、ボクシングとの両立は厳しいかも?って思って、バリスタに決めたの。
俺って、ホント、女の子も好きなんだけど、ボクシングも大好きなんだよ!
あ、ここはあんまりミーハーな感じで書かないでね?
すっごくちゃんと練習してるから!
バリスタとして気をつけてること?んー、やっぱり、お客さんに喜んでもらうこと、かな。
その子が身につけてる色をテーマに、画を描くこともあって、例えば、りんごを描くとするでしょ?
そのときに、「はい、りんごです」と言ってサーブしたら、「かわいい!」っていう反応で終わっちゃうの。
ま、それでも悪い接客ではないんだけど。
でもそこで、「お客さまにとてもよくお似合いの綺麗なセーターの赤をモチーフに、
秋の実り、りんごを描いてみました」っていうだけで、お客さんって、本当に喜んでくれるの。
「わぁ!そこまで見ててくれたの!」とか「赤って、やっぱり素敵な色よね!」って、言ってくれて、本当にうれしそうなの。
その顔がまた可愛くて(笑)。
天職ですね、って?やっぱりそうかなぁ?うん。確かに自分でもそう思う!(笑)
©Peacsfuldays(たろちゃん)
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